亀裂修復は… 反トランプデモ、全米各地で
大番狂わせとなったアメリカ大統領選挙。勝利したトランプ氏は9日、姿を見せなかった。しかし、トランプ氏の大統領就任に反対するデモが全米各地で起きる事態になっている。ニューヨークから長島清隆記者が伝える。
ニューヨークのトランプタワー近くでは、トランプ氏の大統領就任に抗議をする人々のデモが起きている。デモは数千人の人々が集まっている。
参加者は、トランプ氏は「我々の大統領ではない!」「彼は差別主義者だ」などと叫び、選挙結果を受け入れられないとしている。
デモ参加者「トランプ氏は良識・まともな考えの全てに反している」「彼には投票していない。この国のリーダーにふさわしくない」
ワシントン市内にあるトランプ氏が経営するホテルの前でも、若者が集まり、「トランプ氏の考え方は差別的だ」などと非難した。
参加者「トランプ氏は選挙に勝ったが、これは私のアメリカではない。彼は私たちのあるべきアメリカの姿を代表していない」
この団体は、来年1月の就任式にあわせて改めて抗議活動を行うことを計画しているという。
9日の「反トランプデモ」は、アメリカのメディアによると、サンフランシスコやシカゴ、ボストンなど全米規模で起きている。
トランプ氏は9日、自宅のあるトランプタワーで一日を過ごしたものとみられ、姿を現すことはなかった。トランプ氏は勝利宣言で、国民に対して団結を訴えた。選挙結果を冷静に受け止めようという声はあるものの、自らの言動が招いた国民の亀裂をどのように埋めていくのか、重い重い課題を背負っての船出となる。