韓国・朴槿恵大統領の友人の国政介入疑惑で、大統領側と検察は一転して全面対決の構図となった。今後は朴大統領の国会での弾劾手続きが焦点の１つとなりそうだ。

　朴大統領は、検察が朴大統領の一連の事件への関与を認めた発表をテレビで見て、到底納得できないという表情を見せたと韓国メディアは伝えている。２１日朝の韓国の新聞各紙はそろって１面で「史上初の容疑者大統領」との見出しをとっている。「共犯大統領、これでもやめないのか」という強烈な批判記事も出ている。

　大統領側が検察との対決姿勢に転じる中、事態の収拾策として現実味を増してきたのが国会での「弾劾」で大統領の責任を問うこと。検察の発表を受けて野党側は弾劾を求める動きを加速させており、与党の一部からも同調する声があがっている。

　一方の大統領府も２０日、「検察の偏った捜査よりは弾劾裁判で責任を明らかにするのが望ましい」との立場を示している。弾劾手続きは最長で半年以上かかるため、その間に世論の風向きが変わることを期待しているのではないかという見方もできる。