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“カリスマ”死去 もう1つの“ショック”

2016年11月28日 12:45
“カリスマ”死去 もう1つの“ショック”

 キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が死去してから2日がたった。キューバは今、カリスマ的指導者の死去ともう1つのショックに揺れている。

 27日の新聞一面はカストロ前議長と、街は追悼ムードに包まれている。もう1つキューバ市民の間に広がっている不安は、隣の国アメリカの次の大統領に選ばれたトランプ氏への懸念、いわゆる“トランプショック”だ。

 カストロ前議長が死去したことに対しトランプ次期大統領は、「キューバを厳しく支配した独裁者が死を迎えた」と厳しく非難した。アメリカとキューバは去年、半世紀以上の敵対関係の後、オバマ大統領主導で国交を回復した。キューバ国内では経済効果への期待が高まっていた矢先、キューバ政策が不透明なトランプ氏が当選し懸念が広がっている。

 タクシー運転手「大統領が代わって今のいい状態が逆行してしまわないか不安です」

 あるハバナの民間宿泊施設ではアメリカ人などの観光客が増え増築工事を行ったが、今後に不安を抱えている。

 宿泊施設オーナー「トランプ氏がオバマ大統領の政策をやめたら観光客が減るかもしれない」

 キューバは今、カストロ前議長という革命の指導者の死去とトランプ大統領の誕生という“ダブルショック”に見舞われている。