朴槿恵大統領の父親の生家で火事 男を逮捕
韓国の朴槿恵大統領の進退をめぐり、与党セヌリ党は1日、退陣の時期について、来年4月末とする日程を党の方針として決めるなど、与野党の駆け引きが激しさを増している。
朴大統領は先月29日の談話で、進退を与野党の決定にゆだねる意向を示した。談話を受けて与党セヌリ党は、1日の議員総会で、退陣の時期を来年4月末とする党の方針を決めた。
セヌリ党・鄭鎮碩院内代表「来年4月末の大統領辞任、6月末の大統領選挙を党として、きょう決定した」
弾劾に同調する動きを見せていたセヌリ党の非主流派のリーダー、金武星前代表も、「朴大統領が4月末に辞任する意向を示せば、弾劾は不要」と態度を軟化させている。
一方、野党側は、弾劾手続きを進める方針では一致しているが、方針の違いが浮き彫りになっている。
野党3党の代表は1日午後、会談し、最大野党「共に民主党」は弾劾訴追案を2日に採決する方針を提案した。しかし、第2野党「国民の党」は、非主流派の協力が得られるか不透明な中では、否決される可能性があるとして採決の強行を拒否。採決は来週9日に先送りとなる見通し。
こうした中、朴大統領ゆかりの場所で火災が相次いでいる。先月30日は出身地の大邱で市場を焼く火事があり、朴大統領は1日、現場を視察した。そして、1日午後には、朴大統領の父親、朴正熙元大統領の生家から出火した。警察は、放火したとみられる男を逮捕。「朴槿恵は下野しろ」と書かれたプラカードを持っていたという。