中国が白書『アジア太平洋地域の安保協力』
中国は11日、「アジア太平洋地域での安全保障協力」と題する白書を初めて発表し、アジア太平洋地域で新たな安全保障の枠組みが必要だと強調した。
中国・劉振民外務次官「地域の現実を反映し、各国の利益に即した新たなアジア太平洋安全保障協力の枠組みを構築する必要がある」
今回、初めて発表した「アジア太平洋地域の安全保障協力」では、地域の平和と安定に貢献すると主張する一方で、南シナ海問題は「当事者間で解決すべき」と国際社会の介入をけん制。アメリカの迎撃ミサイル(=THAAD)の韓国配備決定についても、地域情勢を悪化させ中国の利益を損なうと批判するなど、自らの立場を強調しながらも、安全保障で協力するための新たな枠組み作りを呼びかけている。
アメリカのトランプ次期政権がアジア太平洋の安全保障に与える影響が見通せない中、中国としては、地域大国としての存在感を示し、影響力の拡大を狙う思惑があるとみられる。