英首相 EU離脱への基本方針に理解求める
イギリスのメイ首相が19日、スイスで開かれている政財界のリーダーが集まる世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で演説し、今週発表したEU(=ヨーロッパ連合)からの離脱に向けた基本方針への理解を求めた。
メイ首相「私たちは(EUとの)厳しい交渉をまとめ上げ、世界でのイギリスの新しい役割を確立しなければならない」
メイ首相は演説で、EU離脱後に、EUとの間で大胆で野心的な自由貿易協定を締結したいと述べた。また、オーストラリアやニュージーランド、インドとの間では、将来の自由貿易協定に向けた議論を始めているとして、EU以外の国々との貿易を拡大する考えを示した。
一方で、同じくダボス会議に出席しているイギリスの金融機関HSBCの最高経営責任者がロイター通信に対し、ロンドンの一部の従業員をパリへ異動させる計画を明らかにするなど、大手金融機関の間では、EU離脱後をにらみ、イギリスを脱出する動きも出始めている。