トランプ氏 連邦最高裁判事に保守派を指名
トランプ大統領は、空席となっていた連邦最高裁の判事に保守派を指名した。イラクなど中東やアフリカの7か国からの入国を停止する自らの大統領令が、憲法に反するかどうかの判断に影響を与える重要な決定。
トランプ大統領は、先月31日、空席となっていた連邦最高裁の判事に共和党の考えに近い保守派でコロラド州の裁判所の判事、ニール・ゴーサッチ氏を指名した。
トランプ大統領「国防の次に最も重要なのが(最高裁)判事の指名だ。判事の決定は何世紀も、そして永遠に続くからだ」
連邦最高裁は9人の判事からなり、保守派の判事1人が死去したため、保守派と、民主党に近いリベラル派が4人ずつの同数だった。今回の指名が議会で承認されれば、保守派の判事が過半数を占めることになる。
連邦最高裁判所の前には、トランプ大統領の意向に沿った保守派の人物が判事に選ばれたことに抗議のデモが行われている。集まった人々はプラカードを掲げ、トランプ大統領の思い通りにさせてはならないと今回の指名を批判した。
デモ参加者「トランプ大統領は国民の声を無視している。指名は間違っている」「すべての人の権利と自由が守られてほしいので心配だ」
トランプ大統領による入国停止の大統領令については、ニューヨーク州など少なくとも4州の司法長官が憲法違反だとして連邦地裁に提訴している。今後、最高裁の場まで争われる可能性が高く、その場合、今回の指名は、違憲かどうかの判断に大きな影響を与えることになりそうだ。