北朝鮮の金正恩委員長の異母兄弟にあたる金正男氏がマレーシアの空港で殺害された事件で、焦点の１つである正男氏の死因については、判明までに数日以上かかるという見通しも出ている。

　１５日には、ベトナムのパスポートを所持したドアン・ティ・フォン容疑者（２８）が逮捕され、１６日には殺害の実行犯とみられるインドネシア国籍のシティ・アイシャ容疑者（２５）が逮捕されたほか、犯行を手助けしたとしてその知人の男（２６）も拘束されている。

　一方、正男氏の死因についてはまだ明らかになっていない。現地メディアは猛毒のフグの毒、もしくはリシンが使われた可能性があると報じていて、警察がフォン容疑者のカバンの中から毒物の入ったビンを見つけ、その毒物が殺害に使われた可能性があるとしている。

　ただ、地元警察の幹部はまだ司法解剖の報告を受けておらず、さらに血液の検査など化学的な分析に時間がかかると話しているという。