身元確認に必要 親族のDNAサンプルまだ
北朝鮮の金正男氏がマレーシアで殺害された事件で遺体が安置されている病院が21日午後、初めて会見を行ったが、死因はまだ分析中だと述べるにとどまり、毒物の特定もされなかった。
病院では、日本時間21日午後4時すぎから事件後、初めてとなる会見を行った。この中で、正男氏の死因についてはまだ「分析中」であるとした。また殺害に使われた毒物についても「鑑定結果を待っている」と述べるにとどまり、特定されなかった。
一方、焦点となっている正男氏の遺体の引き渡しについては、マレーシア側は一貫して、身元確認のためには親族のDNAサンプルの提供が必要としている。しかし、会見では「いまのところDNAサンプルは受け取っていない」と明らかにした。
さらに正男氏の息子のハンソル氏がマレーシア入りし病院を訪れたとの情報もあったが、会見ではそれも否定されたかたち。
病院の初めての会見ではあったが、事件の核心に迫るような新事実は明らかにされないまま終了した。