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英テロ死者4人に 容疑者は複数偽名使用か

2017年3月24日 10:50

 イギリス・ロンドンで起きたテロ事件は、死者が1人増えて、4人となった。警察は容疑者がイギリス生まれの52歳の男だと明らかにするとともに、関連先の捜索で8人の身柄を拘束するなど全容の解明を進めている。

 ロンドン警視庁は実行犯の男についてイギリス生まれのハリド・マスード容疑者(52)と発表した。マスード容疑者は前科はあるものの、テロ関連での犯罪歴はなかったという。

 警察はこれまでに事件に関連して、ロンドンや中部のバーミンガムなどで関係先6か所を家宅捜索し、8人を拘束した。テロ行為の準備をしていた疑いがあるということだが、今回の事件との関連は明らかになっていない。このうち、バーミンガムの捜索先の1つはマスード容疑者が数か月前まで住んでいた場所とみられている。

 近所の人「(宗教的な)服装をしていた。とても穏やかな人だった」

 当時、近所の住民はマスード容疑者が日常的に子どもの送り迎えをする様子を目撃していて、過激な思想に傾倒している様子などはなかったと話している。

 一方で、ロンドン警視庁はマスード容疑者が複数の偽名を使っていたとしており、ハリド・マスードという名前も生まれたときの名前ではないとみている。

 今回のテロでは過激派組織「イスラム国」系の通信社がマスード容疑者を「イスラム国」の戦闘員だと伝え、「事実上の犯行声明」を出している。警察はマスード容疑者が犯行に至った動機や背景の解明を進めている。