人道回廊 露とウクライナ合意の下で初めて実施
ロシアによる攻撃が続くウクライナでは8日、激戦地から民間人を安全に避難させる『人道回廊』が初めてロシアとウクライナ双方の合意の下で実施されました。
ウクライナ北東部のスムイでは、7日深夜からロシア軍の激しい空爆をうけ、21人が死亡しました。
このスムイについてロシアとウクライナは8日、攻撃を一時停止し、民間人を退避させる『人道回廊』を行うことで合意しました。
『人道回廊』が合意のもとで実施されたのは初めてで、ロイター通信によりますと、およそ5000人が避難したということです。
一方、激しい戦闘で食糧や医薬品などが不足するマリウポリやハリコフなどについても、ロシア側は『人道回廊』を提案しました。
しかし、避難先がロシア国内になっていることにウクライナ側が反発し実現しませんでした。
こうした中、ウクライナのゼレンスキー大統領は8日、イギリス議会でビデオ演説し、「どんな犠牲を払ってでも国を守るため戦う」と述べ、非武装化などのロシアの要求は受け入れない考えを強調しました。
国連によると、軍事侵攻が始まってからのウクライナでの民間人の死者は474人ですが、実際ははるかに多いとみています。