シリア反政府勢力、南部の都市や首都近郊の集落も制圧と主張…攻勢強める
内戦が続く中東のシリアで、アサド政権打倒を掲げる反政府勢力が南部の都市や首都ダマスカス近郊の集落も制圧したと主張するなど、攻勢を強めています。
シリア内戦の情報を発信している「シリア人権監視団」によりますと、シリア南部の都市ダラアでは、アサド政権の軍部隊が撤退し、反政府勢力が一帯を掌握したということです。
また、反政府勢力側は首都ダマスカスの周辺でも支配地域を拡大していて、ダマスカスから数キロの地点まで到達したとしています。
反政府勢力は、先月からの攻勢で北部にある第二の都市アレッポや中部の都市ハマを相次いで制圧、第三の都市ホムスでも市内で戦闘が始まったと伝えられるなど、アサド政権側の劣勢が鮮明になっています。
こうした中、ロイター通信によりますと、シリア国営メディアは、アサド大統領が首都ダマスカスで執務に当たる様子を報道しました。健在ぶりをアピールする狙いがあるとみられますが、7日にはアサド政権軍の兵士およそ2000人が、助けを求めてイラクに越境したということで、政権基盤の弱体化が進んでいる可能性もあります。