米露外相が電話会談 米国務長官「検証可能な緊張緩和が必要」
緊迫するウクライナ情勢を巡り、ロシアのプーチン大統領は15日、アメリカやヨーロッパ各国と安全保障面での対話を継続する用意があるとの考えを明らかにしました。
プーチン大統領「私たちが戦争を望んでいるか?もちろん望んでいません」
15日、プーチン大統領はドイツのショルツ首相との会談後「すべての国に平等な安全保障をもたらすための交渉を開始することを提案した」ことを明かしました。
アメリカの一部メディアは16日にもロシアの侵攻が始まると報じていましたが、プーチン大統領はひとまず対話を続ける姿勢を強調した形です。
ショルツ首相もヨーロッパ各国が加盟するNATO(=北大西洋条約機構)とロシアの協議の場を提供する用意があると応じました。
一方、アメリカのバイデン大統領は15日、演説を行い、「外交と緊張緩和の余地は十分残っている」と述べました。
また、ロシア国防省が、軍部隊の一部が撤収を始めたと発表したことについては、「確認できていない」と慎重な見方を示しました。
バイデン大統領「我々はまだロシア軍が拠点に戻る動きは、確認できていない」
バイデン大統領は、「15万人以上のロシア兵が、ウクライナを包囲していて、侵攻の可能性は十分にある」とも指摘しています。
こうした中、アメリカのブリンケン国務長官と、ロシアのラブロフ外相が電話で会談しました。
アメリカ側の発表によりますと、ブリンケン長官は、「ロシアがいつでも侵攻を始める能力を持ち合わせている」と懸念を伝えたうえで、「検証可能で信頼性の高い、意味のある緊張緩和が必要だ」と強調しました。
一方、ラブロフ外相は、アメリカが先月示したヨーロッパの安全保障に関する提案について、数日以内に回答する考えも伝えたということです。