中国政府“露の軍事侵攻を五輪後に遅らせる要求”米メディアの報道全否定
中国が、ロシアに対して北京オリンピックが終わるまでウクライナへの軍事侵攻を遅らせるよう求めていたとアメリカメディアが報じたことについて、中国政府は全否定した上でアメリカを強く批判しました。
アメリカの有力紙ニューヨークタイムズは、バイデン政権の高官や欧米の情報当局の情報として中国政府の高官が2月初め、ロシア政府高官に対し、北京オリンピック閉幕後までウクライナへの軍事侵攻を遅らせるよう要請していたと報じました。
これについて、中国外務省の報道官は3日、「誤報だ。人々の注意をそらし、責任を転嫁する言論は非常に卑劣だ」と反発しました。
その上で、アメリカを念頭に「危機を招いた張本人が反省し、問題解決のため責任転嫁ではなく実際の行動を起こすことを望む」と批判しています。
一方、国連総会の緊急特別会合で141か国の賛成で採択されたロシアを非難する決議をめぐり、中国は採決を棄権しましたが、その理由について報道官は「決議は危機の背景にある複雑な矛盾を考慮していない」などと述べ、ロシアに寄り添う姿勢を続けています。