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女性初の米国務長官 オルブライト氏、がんのため死去 84歳

2022年3月24日 4:46
女性初の米国務長官 オルブライト氏、がんのため死去 84歳

アメリカで女性初の国務長官を務めたマデレーン・オルブライト氏が23日、がんのため、亡くなりました。84歳でした。

家族の発表によりますと、オルブライト氏は23日、がんのため亡くなりました。

オルブライト氏はチェコスロバキアで生まれ、その後、難民としてアメリカに移住しました。ホワイトハウスのスタッフなどを務めたのち、クリントン政権で国連大使、さらに、女性として初の国務長官に就任し、コソボ紛争ではNATO(=北大西洋条約機構)の軍事介入を主導しました。また、2000年にはアメリカの現職閣僚として初めて北朝鮮を訪問し、米朝首脳会談を模索するなど、北朝鮮問題にも取り組みました。

政治家を引退した後も、ジョージタウン大学の教授などを務め、先月、ロシアのウクライナ侵攻直前には、有力紙「ニューヨークタイムズ」への寄稿で、「もしプーチン大統領が侵攻すれば、歴史的な誤りになる」と強く警告していました。

クリントン元大統領は声明で、「彼女が人生で得た教訓が最も必要とされる時期に亡くなったことは、世界にとって計り知れない損失だ」とその死を惜しんだほか、バイデン大統領も「オルブライト長官ほど、民主主義と人権を守るのに熱心だった人はいない」と功績をたたえました。