米国、過去最大規模の石油備蓄放出を発表 ガソリン価格抑制へ
アメリカのバイデン政権は31日、ロシアのウクライナ侵攻などによるガソリン価格の高騰を抑えるため、過去最大規模の石油備蓄の放出を行うと発表しました。
バイデン大統領「プーチンによるガソリン価格の高騰が、アメリカ人を直撃している」「価格を下げるためには、今すぐ供給を増やす必要がある」
バイデン政権は、1日あたり100万バレルの石油備蓄の放出を5月から半年間行います。放出量は合わせて1億8千万バレルにのぼる見通しで、過去最大級となります。
各国がロシア産の原油の輸入を禁止する中、供給量を増やし、ガソリン価格の高騰を抑える狙いです。
バイデン大統領は、「プーチンによる値上げ」などと、ロシアのプーチン大統領の責任を強調する一方、エネルギー関連企業に対しても、供給を増やし、価格の引き下げに貢献するよう強く求めました。
また、再生可能エネルギーへの移行を加速させるためとして、電気自動車のバッテリーなどに使う、リチウムなどの生産拡大も指示しています。
一方、アメリカ財務省は、ロシア最大のマイクロチップ製造企業など21の団体と、ロシア人など13人を対象に、アメリカ国内の資産の凍結やアメリカ人との取引を禁止する新たな制裁を発表しました。
欧米各国による経済制裁の抜け穴となる企業のネットワークを遮断するためだとしています。