駐日ロシア大使 広島・長崎の平和式典「政治化している」
ロシアのノズドリェフ駐日大使が8日、都内で会見し、広島や長崎で原爆投下の日に行われる平和式典について、本来の目的に反して「政治化している」と批判しました。
6日に行われた広島の平和記念式典で、広島市はウクライナに侵攻するロシアとベラルーシを招待しませんでした。
ロシアのノズドリェフ駐日大使は8日、都内で会見し、こうした状況を念頭に、広島や長崎で行われる平和式典が本来の目的に反して「政治化している」と批判しました。
ロシア・ノズドリェフ大使「(式典の目的は)核ホロコーストの犠牲者の冥福を祈り、若い世代に歴史の真実をきちんと伝えることだ」
また、式典でのあいさつで岸田首相が「ロシアによる核の威嚇」と言及したことを受けて、ノズドリェフ大使は「ロシアが核兵器を使用するのは、大規模な攻撃を受けた場合など極端なケースだけに限られる」とした上で、岸田首相の表現は「現実と逆行している」と強く反発しました。
さらに、9日に行われる長崎の平和祈念式典で、イスラエルが招待されていないことを理由に、欧米6か国の駐日大使が欠席を表明していることについて、「長崎の住民に対して失礼なことであり、まさに追悼式が政治化されている1つの証だ」と主張しました。