マリウポリからの避難「3度目の作戦進行中」 国連事務総長が明かす
ロシア軍による攻撃が続くウクライナ南東部・マリウポリ周辺の民間人救出をめぐり国連のグテーレス事務総長は5日、3度目の作戦が進行していることを明らかにしました。
国連 グテーレス事務総長「3度目の作戦が進行中です。成功の可能性を損なわないため、作戦が完了するまでは詳細はお伝えできません」
グテーレス事務総長は安全保障理事会でこのように述べたほか、過去2回の救出作戦でマリウポリとその周辺から500人近くの民間人が避難したことを明らかにしました。
こうした中、マリウポリの治安組織「アゾフ連隊」は5日、アゾフスタリ製鉄所の映像を公開しました。砲弾が着弾し、激しく黒煙があがっている様子が確認できます。
「アゾフ連隊」の副司令官は「ロシア側が停戦の約束を破り、戦闘は続いている」と主張しています。
アゾフ連隊 副司令官「激しい血の戦いが続いている。アゾフスタリ製鉄所の敷地に敵が侵入してからもう3日目になった」
一方で、ロシアのプーチン大統領はイスラエルのべネット首相との電話会談で、「ロシア軍は、民間人の安全な退去を確保する準備を続けている」とした上で、「ウクライナ軍兵士に武器を置くようウクライナ政府が命令すべき」と主張しています。
ロシア国防省は製鉄所に残っている民間人を避難させるため、5日から3日間、人道回廊を設けると発表しましたが、実現するかどうかは不透明です。