上海 コロナ感染対策でマンション住民“強制隔離” 日本は水際対策緩和で海外旅行の予約数2倍に
新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンが続いている中国・上海では、感染対策で、マンションに住む1000人以上の住民が、隔離施設に強制的に移されました。一方、日本では水際対策の緩和で、海外・国内旅行の予約数が2倍に。ハワイを訪れた日本人観光客は…。
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中国・上海で“ロックダウン”が始まって3週間。14日、マンションの住民たちともみ合いになっているのは、白い防護服を着た警察です。
住民
「なぜお年寄りまで連行するの!」
このマンションを感染者の隔離施設にするため、住民たちは突然、立ち退きを迫られたといいます。
また、別の地区で撮影された映像には、全住民1000人以上が、約90台のバスで隔離施設に強制的に移送されてく様子が映されていました。
撮影者
「バスに、たくさんの人が…」
住民たちは上海市から突如、「最近、陽性者が増えていて、環境がウイルスに汚染されている可能性がある」と言われ、家から離れるよう通告されたといいます。施設で14日間、隔離され、その間、すべての住宅が徹底的に消毒されるということです。
上海の感染者数は、17日の段階で11日連続で2万人を超え、“ロックダウン”後はじめて、3人の死亡も確認されました。
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上海で、夫と幼い子ども3人と暮らす黒神(くろかみ)さんに話を伺いました。
上海に住む黒神さん(36)
「一歩も出られないです」
自宅から“ロックダウン中”の街を見てみると、普段は渋滞も起きるほどだという道も、ほとんど車の姿が見られない状況です。
黒神さん
「ほとんど人は歩いていないですね。(走行中の)バイクは配達の方です」
食料を手に入れるのも一苦労の中、始めたのが、マンションの住民同士で買って分け合う“共同購入”です。
黒神さん
「しょうゆやお肉とかもそうなんですけど、50ケースとか200パックをいっぺんに、こちらに配送をトラックでしていただいて、希望者を募って分けるような形で。一番の問題は、いつ届くかわからないこと」
さらに、外出できない子どもたちにも、ストレスがたまっているといいます。
黒神さん
「いつまで続くかもわからないですし、光も見えないので、この生活に慣れるしかないなという…」
また上海のほかにも、16日から移動制限がはじまった西安では、食料品店に多くの人が集まりました。
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一方、東京では新たに3479人の感染を確認。7日連続で、前の週の同じ曜日の人数を下回りました。
まもなく迎えるゴールデンウイーク。5月2日と6日に休みが取れれば、最大「10連休」も可能です。街の人に予定を聞いてみました。
街の人
「コロナ禍では遠いところに行くのは、さすがにちょっと無理で、池袋とか秋葉原とか渋谷とか、遊びに行って買い物にいく予定」
街の人
「大学の友達と『熱海に旅行しよう』って話をしています。予定は5人で。大学1年生のころは特にどこも行けてなかったので、旅行ってなると(5人で行くのは)初めてです」
旅行サイトを運営する「エアプラス株式会社」によると、水際対策が緩和されたこともあり、今年は海外・国内ともに予約数が去年の2倍に。
感染が拡大している韓国やトルコなどからの帰国を除き、3回目のワクチン接種の証明書を持つ人は、空港検疫で陰性となれば、隔離期間が不要となります。
こうした中、ハワイにも少しずつ日本からの観光客が戻っているといいます。
埼玉からハワイに来た観光客
「(予約した飛行機が)キャンセルで、ずっと延びて2年半たってしまったので、今回は(帰国するときの)待機期間がゼロになったということで、今がチャンスだと思って」
北海道からハワイに来た観光客
「僕らも耐えてたけど、ハワイの人たちも耐えてたと思うので、お互いに楽しめれば…潤えばと思います」
(4月18日放送『news zero』より)