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韓国・尹大統領、職務を継続へ 弾劾訴追案、投票不成立で「廃案」

2024年12月8日 0:58
韓国・尹大統領、職務を継続へ 弾劾訴追案、投票不成立で「廃案」

韓国の尹錫悦大統領が一時「非常戒厳」を宣言したことをめぐり、7日夜、採決が行われた尹大統領の弾劾訴追案は、票数が規定に足りず、廃案となりました。

ソウルから中継です。

採決を与党議員のほとんどが棄権したため、弾劾訴追案は成立しませんでした。

午後6時前から始まった採決には、与党のほぼ全員が議場から退出し、投票に参加しませんでした。

このため投票数が規定の定数に達しなかったため、採決は不成立となり、弾劾訴追案は廃案となりました。

尹大統領は、職務を継続することになります。

一方、採決が行われた国会の前で開かれていた抗議集会には、警察の推計でおよそ15万人が集まり、尹大統領への弾劾を求めました。参加者たちは、今回の結果に失望をあらわにしています。

集会参加者
「あまりにも恥ずかしい、見るに堪えない現実がすさまじいほど恥ずかしく(子孫に)申し訳なく思っています」
「とても残念だが、次の機会が必ず来ると思うので、あまり気後れせずにずっと勇気を持って行動する」
「尹錫悦は退陣せよ!」

──弾劾訴追案を廃案に追い込まれたことで、今後、野党側はどのように動くのでしょうか?

最大野党の代表は、「尹大統領を必ず弾劾する」と徹底追及の構えです。

さらに「国民へのクリスマス、年末のプレゼントにしたい」と話し、年内に弾劾の可決を目指す意向を示しました。

野党側は、早ければ来週11日水曜日にも、再び弾劾訴追案を提出する方針で、与野党の駆け引きが続きそうです。

──一方の与党はどのような構えでしょうか?

さきほど与党代表は「尹大統領の秩序のある退陣を進める」と言及しました。

また「大統領が退陣するまで、大統領は事実上職務から排除される」と述べました。また、退陣に向けては「野党とも誠実に意見を交わす」としています。

尹大統領は7日、国民への謝罪の談話を発表した際、自らの進退について、「与党に一任する」と言及しています。

与党側としては、弾劾訴追案の可決など野党側に主導権を持って行かれるのは避けるかたちで、大統領の退陣に向けて軟着陸をはかる狙いがあるとみられます。ただ、市民たちの怒りはおさまっておらず、大規模な抗議集会も続く可能性もあって、韓国社会の混乱はしばらく続きそうです。

最終更新日:2024年12月8日 1:07
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