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ガザ地区「病院」地下で“ハマス人質拘束”証拠映像か…イスラエル軍が公開 ガザ医療環境は深刻化

2023年11月14日 19:11

イスラエル軍は13日、パレスチナ自治区「ガザ地区」にある病院の地下で、イスラム組織「ハマス」が人質を拘束していた証拠だとする映像を公開しました。

    ◇

イスラエル軍は13日、軍の報道官が案内する形で、「ガザ地区」北部にある“ランティシ病院の地下”だとする映像を公開しました。暗闇に包まれた部屋で照らされたのは――

「女性の洋服や、椅子の近くにはロープもある」
「哺乳瓶もあります」

紙に日にちと名前が書かれた“テロリストのシフト”も。イスラエル軍は「ハマス」がここで、人質を拘束・監視していたと主張しています。

さらに――

「この部屋を見てほしい」
「こっちは爆発物で、こっちは爆発物付きのベストだ」
「やつらは、病院からロケット弾を撃っている。それが『ハマス』だよ」

イスラエル軍はまた、別の病院で、「ハマス」の戦闘員がロケットランチャーでイスラエル軍を攻撃し、病院に隠れたとする映像も公開しました。

「ハマスが病院を“人間の盾”として使っている」と主張するイスラエル軍は、こうした映像を相次いで公開することで、病院周辺への攻撃の正当性を示し、批判をかわす狙いです。しかし、「ガザ地区」の医療を取り巻く環境は深刻さを増しています。

燃料不足などから、「ガザ地区」北部の多くの病院が機能を停止。地区最大のシファ病院では停電などが原因で、新生児6人を含む15人が命を落としました。(※パレスチナ保健当局・13日発表)

燃料問題は、支援物資にも及んでいます。

国連機関は13日、「ガザ地区」で人道支援物資の運搬などを行う国連のトラックの燃料が、すべてなくなったことを明らかにしました。14日以降は運ばれてくる支援物資を受けとることができず、人道支援活動の停止まで、あと2日もないとしています。

さらなる民間人の犠牲が懸念されています。