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「プリゴジンの乱」“手打ち”の背景は? モスクワでは外出自粛要請が続く

2023年6月25日 18:33
「プリゴジンの乱」“手打ち”の背景は? モスクワでは外出自粛要請が続く

ロシアで反乱をおこした民間軍事会社ワグネルは24日、モスクワへの進軍を停止しロシア軍との衝突は回避されました。モスクワの現在の様子を日本テレビ・東郷達郎記者が伝えます。

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モスクワには「対テロ作戦」が宣言されたままで外出自粛の要請も続いている。ただ、警備が特段厳しいという事もなく街は、普段に近い週末という印象です。

事態の収束にあたっては、プリゴジン氏の20年来の知り合いであるとするベラルーシのルカシェンコ大統領が間に入ったとされています。プーチン大統領も了解のもと、プリゴジン氏への捜査を取りやめベラルーシに出国させること、ワグネル戦闘員の罪は問わないことなどで“手打ち”となった形です。

――首都モスクワでの武力衝突という危機的な状況も懸念されましたが、それが回避された理由はなんなのでしょうか?

ワグネルの捨て身の反乱がどれほどの覚悟だったのか。一方、プーチン大統領が正規軍による鎮圧という“同士討ち”をどこまで現実的な選択肢として考えたか。このあたりの分析は難しいところです。

ウクライナの前線で犠牲を払って戦うワグネルは、今回、行く先で歓迎されました。国民のみならず、ロシア軍内においても一定の支持をえていて、その両者が戦うような事態は政権にとっても大きなダメージになります。

今回、内外に混乱をさらけだした事はプーチン大統領が、問題の深刻さを見誤り放置していたという事にもほかなりません。政権がすぐに揺らぐわけではありませんが、大統領の統率力に疑問符がつく事態となったといえます。

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