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米連邦最高裁“人種考慮した入学選考は憲法違反” バイデン大統領「強く強く反対する」

2023年6月30日 3:58
米連邦最高裁“人種考慮した入学選考は憲法違反” バイデン大統領「強く強く反対する」

アメリカの大学入学で、黒人などの人種を考慮した選考が行われていることについて、連邦最高裁判所は29日、憲法違反にあたるとの判断を示しました。

アメリカで、大学入試や就職の際に、黒人など人種的少数派を優遇する措置は「アファーマティブ・アクション」と呼ばれ、差別の是正や多様性の確保などを目的に導入されてきました。

ハーバード大学などで採用している是正措置について、連邦最高裁判所は29日、「学生は人種ではなく、個人としての経験で評価されなくてはならない」などとして、法の下の平等を定めた憲法に違反するとの判断を示しました。是正措置をめぐっては、保守派を中心に「白人への逆差別だ」と批判が出ていました。最高裁の判事は、9人のうち6人が保守派で占められています。

バイデン大統領「私は、最高裁の決定に強く強く反対する」「多様性こそが我々の強みであることを忘れてはならない」

バイデン大統領は教育省に対し、大学の多様性を確保するための対応を検討するよう指示したことを明らかにしました。

今回の最高裁の判断は、アメリカ国内の分断をさらに広げることになりそうです。