全米で葬儀“生中継”黒人男性の棺が墓地へ
アメリカ全土に広がる抗議デモのきっかけとなった黒人男性の死亡事件で、男性の葬儀が営まれ、遺族らが黒人差別の是正を強く訴えました。
白人警察官に首を押さえつけられ、その後、死亡したジョージ・フロイドさんの葬儀は9日、故郷のテキサス州の教会で営まれました。数百人が参列し、死を悼むとともに、遺族や秋の大統領選に出馬しているバイデン前副大統領らが、変わらない黒人への差別を是正するよう訴えました。
フロイドさんの姪「法律が変えられなくてはいけない。憎悪犯罪はもうこりごりだ。『アメリカを再び偉大に』と言う人がいるが、いつアメリカは偉大だったのか」
バイデン前副大統領(ビデオメッセージ)「我々は今回もまた人種差別から目を背けられると思ってはいけない。今こそ人種間の平等を実現する時だ」
葬儀の後、フロイドさんの棺(ひつぎ)は馬車にのせられ、母親が眠る墓地に向かいました。馬車にのせられるのは死者への敬意を示すもので、異例の扱いです。
葬儀は全米の主要なテレビ局が生中継で伝え、多くの国民がフロイドさんの死を悼みました。