“地震”復興進まず…トルコ大統領選あす投開票 エルドアン氏の再選に黄色信号も
トルコでは、ことし2月の地震発生から3か月が経った今も、多くの住民がテントでの生活を強いられるなど、厳しい状況が続いています。こうした中、14日に投開票を迎える大統領選挙では、現職のエルドアン大統領の再選が危ぶまれています。
トルコ南部ではこれまで投票所として使われていた学校などが地震の被害からいまだ復旧せず、代わりに仮設住宅用のコンテナを使うなどして選挙当日に向けた準備が進められています。
さらに、被災地では選挙の度に起きる不正を防止する取り組みも進められています。
この日、行われていたのは地元の弁護士ら有志のボランティアを集めた講習会で、選挙の監視体制について説明を受けていました。
弁護士・アリさん「死亡届を出さずに亡くなった人の代わりに投票するなどの不正が行われる可能性があります。民主的な選挙になるように、国民の意思が反映されるように願っています」
大統領選をめぐっては、直近の世論調査で、野党統一候補のクルチダルオール氏が、再選を目指す現職のエルドアン大統領に対してリードを保っています。
投開票日を目前にした11日、別の野党系候補が立候補の取りやめを発表するなど、政権への批判票の集約に向けた動きが加速していて、地元メディアは、「野党統一候補の勝利が近づいている」と報じるなど、エルドアン大統領の再選に黄色信号が灯っています。