露野党指導者体内から「ノビチョク」系毒物
先月、突然意識不明となったロシアの野党指導者の体内から神経剤「ノビチョク」系の毒物の証拠が見つかったとドイツ政府が発表しました。
プーチン政権批判の急先鋒ナワリヌイ氏は先月、移動中の航空機で意識不明となりました。
入院したロシアの病院では毒物の発見はなかったとされ、家族の希望でドイツの病院に移って検査が行われていました。その結果、ドイツ政府はナワリヌイ氏の体内から旧ソビエトが開発した神経剤「ノビチョク」系の毒物の証拠が見つかったと発表しました。
現在もナワリヌイ氏は集中治療を受けていますが、命に別条はないということです。
「ノビチョク」は、2年前にイギリスで起きたロシアの元スパイらへの暗殺未遂事件でも使われた猛毒の神経剤で、この事件ではロシアの情報機関が関与したと指摘されていました。
ドイツのメルケル首相はロシア政府には説明が必要であり、世界は答えを待っているとして、ロシア側に説明を求める考えを示しました。
一方、ロシア外務省のザハロワ報道官は、ドイツ政府の発表は新たな反ロシアキャンペーンだとして反発しています。