露野党指導者に毒物 仏などの検証でも確認
ドイツ政府は14日、ロシアの野党指導者に神経剤「ノビチョク」系の毒物が使用されたという検査結果について、フランスとスウェーデンでも同様の結果だったことを明らかにしました。
野党指導者ナワリヌイ氏の体内からノビチョク系の毒物の証拠が見つかったとするドイツの検査結果について、ドイツ政府はフランス、スウェーデンの研究所に新たな検体を提供し、検証を依頼していました。その結果、どちらの研究所でも、ドイツで確認されたものと同じ毒物の証拠が見つかったということです。
ドイツ政府はまた、OPCW(=化学兵器禁止機関)でも、検体の検査を進めていることを明らかにしました。
ロシア政府は、ドイツへの移送前のロシア国内での検査で、毒物は検出されなかったと主張し、ドイツ側が根拠を示さずロシアを非難しているなどとして抗議しています。
今回の結果を受けドイツ政府は、ロシア政府に対し、改めて事態を説明するよう求めました。
一方、ドイツの病院によりますと、ナワリヌイ氏は現在、人工呼吸器を外して、時折ベッドから離れることも出来るまでに回復しているということです。
こうした中、フランスのマクロン大統領は14日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行い、ナワリヌイ氏に対する犯罪行為として深い懸念を表明し、改めてロシア側に真相解明を求めました。
その上で、フランスでの分析でもドイツやスウェーデンと同じ結論が得られたとして、ドイツとの連帯を示したということです。