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【緊迫映像】中国船が“威嚇”追尾36時間……尖閣で「領海侵入」 “異例”の接近、ウクライナ侵攻が影響か?

2022年5月11日 9:21
【緊迫映像】中国船が“威嚇”追尾36時間……尖閣で「領海侵入」 “異例”の接近、ウクライナ侵攻が影響か?

中国海警局の船が9日、尖閣諸島の日本の領海内に侵入し、威圧的に日本側の船を追尾しました。その様子を映像で捉えた地元市議によると、最近は中国船が距離を取っていました。今回の異例の接近は、ロシアによるウクライナ侵攻と関係があるのでしょうか。

■中国海警局の船2隻が「追尾」

9日、尖閣諸島の日本の領海内。艦首に赤いラインの入った、中国海警局の船が接近してきました。30年近くにわたり、尖閣諸島の現状を発信してきた石垣市の仲間均市議が撮影しました。

仲間市議
「今日は威嚇してるな」

仲間市議は漁を行うため、石垣島から尖閣諸島に向かいました。すると領海の外側にある接続水域で中国海警局の船2隻が現れ、そこから追尾が始まりました。

■中国船は退去せず…逆に「警告」

仲間市議
「海警(局の船)がすぐ近くに来ています。この間とは違うなあ」

漁船に近づかないよう、艦首に青のラインが入った日本の海上保安庁の巡視船がブロック。
無線や電光表示で、領海から退去するよう繰り返し警告しましたが、中国海警局の船は引くそぶりを見せず、そのまま領海に侵入しました。

逆に電光表示で、「中国の領海から退去せよ」と警告。さらに甲板上には人の姿があり、仲間市議は「カメラでここ(漁船)を映している」と言いました。

■異例の接近…軍事侵攻との関係は?

こうした動きは、最近では異例のことです。

去年7月、仲間市議が同じ場所で漁をした時には、カメラで捉えるのが難しいほど距離を取るようになっていました。当時の映像で仲間市議は「ここにも中国の公船。しかし近寄ってきません」と語っています。

今年1月に石垣市が調査した際も、ほとんど近づいてこなかったといいます。

しかし今回は接近し、威圧するような追尾が36時間にわたり続きました。対応の変化が明らかになりましたが、ロシアによるウクライナ侵攻が影響しているのでしょうか。

10日夜、石垣市で取材した仲間市議は「もう漁ができないっていうのが、やっかいだよね。漁民の安心安全を守るにはどうしたらいいか、国はしっかりと考えなくちゃいけないんじゃないでしょうか」と訴えました。

(5月10日『news zero』より)