アメリカのトランプ大統領は、連邦最高裁判所の新たな判事を指名する演説を行っています。

トランプ大統領は、ホワイトハウスの庭に設けた発表の場に、今回指名した４８歳の女性判事を伴って姿を見せました。

トランプ大統領が連邦最高裁の判事に指名したバレット氏は、人工妊娠中絶に反対する保守派で、このあと議会上院で承認されれば、判事９人のうち６人を保守派が占めることになります。

今回の指名は、リベラル派の判事が亡くなったことを受けたものですが、わずか１週間あまりでの指名に、野党・民主党側は強く反発しています。

トランプ大統領としては今回の人事で、あと１か月あまりに迫った大統領選挙で、支持基盤である保守層の支持固めを狙うほか、選挙後の動きも見据えています。というのも、現在劣勢に立つトランプ大統領は、今月２３日、「選挙結果は連邦最高裁で争われることになる」と発言しました。

仮に負けた場合、今回、幅広く導入される郵便投票の不正を訴える考えもすでに示しています。トランプ大統領は、自身に有利な判断を狙って、最高裁判事の承認を１１月の大統領選前に強行したい考え。

一方、バイデン氏の民主党側は、強く反発していて、一気に大統領選挙の争点に浮上しています。