拉致問題“解決済み”金総書記が方針変更の可能性 脱北の元外交官が見解示す
韓国に亡命した北朝鮮の元外交官が、金正恩総書記が経済支援の見返りに拉致問題をめぐり、従来の姿勢を変える可能性を指摘しました。
キューバにある北朝鮮大使館の元参事官で、去年脱北したリ・イルギュ氏は、ロイター通信の取材に応じ、北朝鮮は今後の外交課題として、ロシアのほか日本やアメリカとの関係改善を最優先に位置づけていると明らかにしました。
その上で、拉致問題をめぐり、金総書記が「解決済み」とする北朝鮮の従来の方針を変えて、譲歩するのと引き換えに、経済支援を得ることを目的に日本との首脳会談の開催を目指すだろうと述べました。
元北朝鮮外交官 リ・イルギュ氏
「北朝鮮は日本が何を望んでいるかよく知っている。北朝鮮にとっても日本は必要不可欠な相手」
一方、リ氏は「金正恩は国際関係や外交についてあまり知らないので、戦略的な判断が苦手だ」と話し、金総書記が外交に未熟であると指摘しています。