北朝鮮の金正恩総書記は洪水被害が起きた地域を視察し、「被害を克服するためすべての措置を講じる」と強調し、復旧に向けて国を挙げて取り組む方針を示しました。

北朝鮮メディアによりますと、金総書記は29日から30日にかけ、大雨により川が氾濫した中朝国境に近い北部の地域を視察しました。

氾濫により4100棟あまりの住宅などが浸水したということで、公開された映像では建物の屋根まで水につかる中、金総書記がゴムボートで視察する様子が確認できます。

視察を受け、現地では最高指導部らによる政治局非常拡大会議が開かれ、金総書記は「一日も早く被害を克服するため、すべての措置を強力に講じなければならない」と述べ国を挙げて早急な復旧にあたる方針を明らかにしました。

また、災害対策を怠り人命被害を招いたなどとして、関係者を厳しく処罰する姿勢を示しています。

金総書記としては、迅速に対応にあたる姿勢を示すことで、強い指導者像を強調する狙いがあるとみられます。