中国の炭鉱で大規模な崩落 政府の“呼びかけ”のもと…生産量を増加「春節の連休中も操業…休みがない状態」
中国の炭鉱で大規模な崩落事故があり、少なくとも4人が死亡し、6人が負傷、49人が行方不明になっているということです。救助活動は、再び激しい地滑りが発生し、中断しました。事故が起きた炭鉱は中国でもトップクラスの石炭の生産地として知られていて、供給量を増やし、価格を安定させるという中国政府の呼びかけのもと、ここ1年ほどで生産量を増やしてきたといいます。
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中国のSNSに投稿された動画には、砂ぼこりを巻き上げながら、大量の土砂が雪崩のように崩れ落ちる場面が捉えられていました。
撮影者
「完全に崩れた。山が全部崩れた。見るだけで心が痛んでしまう」
その近くには作業中とみられる複数の重機などがあり、別の映像では周囲をのみ込むように土砂が広範囲に広がっています。
中国内陸部の内モンゴル自治区にある炭鉱で、大規模な崩落事故が起きました。22日午後1時ごろ、重機で作業をしていたところ突然、崩落したといいます。ロイター通信によると、崩落事故により少なくとも4人が死亡。6人が負傷し、49人が行方不明になっているということです。
この事態を受け、習近平国家主席は「行方不明者の救出と負傷者の治療に、あらゆる努力を払わなければならない」とし、閉じ込められた人の救出に全力を尽くすよう指示しました。
救助隊員470人以上と医療関係者40人以上で救助活動にあたりますが、再び激しい地滑りが発生し作業は中断しました。
救助隊員
「救助は中断せざるを得なかった。この後の作業は、専門家が様子を見て判断します。これから、さらに200人ぐらいの救助隊員が向かっているので、緊迫感がありますが救助活動を続ていきます」
実は、事故が起きた炭鉱は中国でもトップクラスの石炭の生産地として知られていました。供給量を増やし、価格を安定させるという中国政府の呼びかけのもと、ここ1年ほどで生産量を増やしてきたといいます。
そのような状況の中、起きてしまった大規模な崩落事故。炭鉱で働く従業員によると「この場所ではずっと作業が続いていて、春節の連休中も操業が続き、休みがない状態だった」といい、当局は事故の詳しい原因を調べています。