トルコ軍 イラク北部、シリア北東部に集中的空爆 “クルド人武装勢力との衝突への報復措置”
トルコ軍は25日、政府と対立するクルド人勢力が支配するイラク北部やシリア北東部に集中的な空爆を行いました。先週起きたクルド人武装勢力との衝突への報復措置だとしています。
ロイター通信によりますと、トルコ当局は、軍が25日、政府と対立するクルド人武装組織PKK(=クルド労働者党)が拠点とするシリア北東部とイラク北部の施設およそ50か所を空爆したとを明らかにしました。
トルコ軍はイラク北部で23日に起きたクルド人武装勢力との衝突で兵士12人が死亡したことへの報復措置だとしています。
クルド系メディアによりますと、空爆を受けたのは主に油田や発電所、病院などのインフラ施設で、シリア北東部ではおよそ2600の自治体が停電となり、少なくとも民間人8人が死亡、女性や子供を含む18人がケガをしたということです。
また、別のクルド系メディアによりますと、クルド系住民が多く住むトルコ南部のディヤルバクルで25日、親クルド政党の集会に参加者した52人が「テロ組織を賞賛した」として警察に拘束されました。
トルコ政府は国内外のクルド系住民への弾圧を強めていて、双方の間で緊張が高まっています。