戦闘開始から半年…人質解放進まず ネタニヤフ政権への批判強まる
イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が始まって7日で半年となり、パレスチナ自治区ガザ地区での死者は3万3000人を超えました。一方で人質の解放は進まず、ネタニヤフ政権への批判も強まっています。
ガザ地区ではイスラエル軍による空爆などが続いていて、ガザ地区の保健当局は死者が3万3000人を超えたと発表しています。また、食料不足などによる飢餓が深刻化しています。
戦闘が始まるきっかけとなったのは去年10月7日、ハマスの戦闘員によるガザ地区近郊の音楽祭の襲撃です。360人以上が死亡したほか、130人以上が連れ去られ、ガザ地区で人質として拘束されています。
ハマスの襲撃を受けた音楽祭が開かれていた場所には、犠牲者の追悼と拘束されている人質の解放を願った記念碑が建てられています。
音楽祭で殺害された女性・リロンさんの家族が取材に応じ、当時の状況などを語りました。
殺害されたリロンさんの母親「ここが娘が亡くなった場所です。つらいです」
リロンさんは、ハマスの襲撃を受けてケガをした人の手当てをしている最中に銃撃され、亡くなったといいます。
殺害されたリロンさんの父親「こうしたことが国際社会から無視されていることはとてもつらいです。世界の人々にハマスのしたことを改めて認識してもらいたい」
一方、現場からハマスに連れ去られ、いまだに人質として拘束されている男性の家族は、解放に向けたイスラエル政府の対応に不満を示しています。
人質の家族「政府がハマスのせん滅を望むなら、(ガザ地区南部)ラファまで攻撃し、ハマスにとどめを刺して人質を取り戻せばいい。もし政府が戦争をしたくないのなら、今すぐ終わらせて人質を取り戻してほしい」
こうした中、西部のテルアビブでは6日、人質の家族らが集まり、早期の解放などを訴える抗議デモが行われました。人質家族の団体などは、7日にも国会前で大規模なデモを予定していて、ネタニヤフ政権への不満は高まる一方です。