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ハマス襲撃からまもなく半年 ガザ地区近郊の街の「いま」

2024年4月6日 1:55
ハマス襲撃からまもなく半年 ガザ地区近郊の街の「いま」

長引くパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の発端となった、イスラム組織ハマスによる大規模攻撃から、まもなく半年を迎えます。

攻撃を受け、多くの住民が避難したガザ地区近郊の街の「いま」を取材しました。

去年10月7日、ハマスの戦闘員がガザ地区近郊の街などを襲撃したほか、無数のロケット弾を発射するなど大規模な攻撃を行い、イスラエル側ではこれまでに1100人以上が死亡し、今も130人以上が人質としてガザ地区で拘束されています。

ガザ地区との境界から2キロほどに位置する街・スデロット。

襲撃以降、住民が避難し人の気配がなかった街は、今、車や人が行き交い、日常を取り戻しつつあります。

ガザ地区から発射されるロケット弾が少なくなってきたことなどから、臨時閉校していた小学校も、先月から授業を再開。

5年生の児童
「また友達と授業を受けられて楽しいです」

子どもたちのメンタルヘルスのケアなど課題が残りつつも、およそ70%の児童が戻ってきたといいます。

一方、いまだに故郷での生活を送れずにいる人々も。

ハマスの襲撃を受けた集落では、5か月前にこちらを訪れた時と変わらず、爪痕がそのままとなっています。

ガザ地区近郊の集落ニルオズは、襲撃を受けた住宅がそのままの状態になっていて、住民が戻れるようになるまで2年以上かかるといわれています。

そのため住民たちは、50キロほど離れた場所に集団で移住。

アビさんは、妻と子ども3人とともに移住しましたが、襲撃以前の生活に戻りたいと願っています。

アビさん「集落に帰りたいです。でもあそこは今もまるで葬儀場のようなんです」

ガザ地区での戦闘が続く中、イスラエル側でも、ハマスの襲撃を受けた人々の日常が戻る日は遠いままです。