韓国、政府が直接買い上げた塩の販売を開始 2トンの塩、わずか3時間で売れる 福島原発の処理水放出を前に
福島第一原発の処理水が今年夏にも海洋放出されるのを前に、韓国で塩の需要が高まっています。事態の安定化を図るため、韓国政府は29日から、政府が直接買い上げた塩の販売を始めました。
福島第一原発の処理水の海洋放出を前に、韓国では塩を入手しようとする市民が増え、需要が急激に高まり、スーパーなどで品薄となる事態が相次いでいました。こうした事態の安定化を図るため、韓国政府は29日から、スーパーなどで政府が直接買い上げた塩の販売を始めました。
市場価格よりも安く販売するとしていて、韓国メディアによりますと、29日に販売が行われたスーパーでは、店頭で売られていた別の塩に比べて3割以上安かったということです。
購入した客は「近所のスーパーを探したが、見つからずにいたので助かる。きょう買った塩はキムチ作りに使う」と話しています。
このスーパーでは、20キロ入りの塩が100袋、つまり2トンの塩が販売開始から、わずか3時間で売れたということです。
韓国政府は29日から来月11日までの間に、あわせて400トンの塩を販売することにしています。