韓国政府 あすから直接、塩を買い上げ販売へ 福島第一原発“処理水”放出前に急激に需要高まり…一部品切れも
福島第一原発の処理水がことし夏にも海洋放出されるのを前に、韓国で塩の需要が高まり、品薄となっています。こうした事態に、韓国政府が産地から直接、塩を買い上げて、29日から販売する方針を明らかにしました。
福島第一原発の処理水の海洋放出を前に、韓国では今月に入って天日塩を入手しようとする市民が増え、塩の需要が急激に高まっていました。一部のスーパーで品切れとなるなど、影響が広がったことを受け、政府は国民に、塩の産地での生産が順調に進んでいて、来月には流通が正常に戻ると呼びかけてきました。
しかし、状況が大幅には改善しないため、政府が直接買い上げた塩を29日からスーパーなどを通じて販売する方針を明らかにしました。現在の市場価格より2割ほど安い価格で販売するとしています。
韓国では処理水の放出に懸念を感じる市民は少なくなく、韓国政府としては、塩の流通正常化に直接関与することで不安材料を減らしたい考えです。