文大統領の支持率36%台に 就任以来最低
韓国の文在寅大統領の支持率が36%台に落ち込み、就任以来最低を更新しました。こうした中で、与党代表が収監中の朴槿恵前大統領と李明博元大統領の恩赦を文大統領に提案する考えを示し、波紋が広がっています。
韓国の調査会社「リアルメーター」が年末年始に行った世論調査によりますと、文大統領の支持率は36.6%で、就任以来最低を更新しました。不支持との回答も59.9%と6割に迫り、過去、最も高くなっています。泥沼化した政権と検察との対立で、中道層が離反したことなどが主な要因とみられます。
こうした中、与党「共に民主党」の代表・李洛淵前首相は、聯合ニュースとの新年のインタビューで、「国民を統合する大きなカギになる」として、収監中の朴槿恵前大統領と李明博元大統領の恩赦を文大統領に提案する考えを明らかにしました。文大統領の支持率が落ち込む中、中道層や保守層の支持を取り込む狙いがあるとみられます。
ただ、韓国メディアによりますと、文大統領に近い議員らから、「朴前政権を退陣に追い込んだろうそく集会への裏切り」などと反発の声があがり、与党は3日、「党員と国民の意思を尊重する」と慎重な立場を表明しました。
恩赦の決定権は大統領が持っていて、今後、文大統領がどのような考えを示すかが注目されます。