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異例の頻度でミサイル発射 米韓の国防相が会談…“核攻撃あれば金正恩体制の終焉をもたらす”

2022年11月4日 19:17
異例の頻度でミサイル発射 米韓の国防相が会談…“核攻撃あれば金正恩体制の終焉をもたらす”

北朝鮮は3日夜も日本海に向け、短距離弾道ミサイル3発など異例の頻度でミサイル発射を繰り返しています。7度目の核実験の懸念も高まる中、米韓の国防相が会談し、「いかなる核攻撃も容認せず、それは金正恩体制の終焉(しゅうえん)をもたらす」との認識で一致しました。

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韓国軍は4日、南北軍事境界線の北側で、北朝鮮の軍用機180機余りが活動する状況をとらえたと発表しました。韓国軍はステルス戦闘機など80機余りを緊急出撃させ、対応したということです。

緊迫する朝鮮半島情勢。北朝鮮は異例の頻度でミサイル発射を繰り返していて、3日夜も、日本海に向けて短距離弾道ミサイル3発を発射したと、韓国軍は発表しました。

防衛省によると、北朝鮮は3日午後9時34分ごろから42分ごろにかけて、3発のミサイルを発射。いずれも朝鮮半島の東側、日本海の日本のEEZ(=排他的経済水域)の外に落下したとみられるということです。

北朝鮮は3日朝にもICBM(=大陸間弾道ミサイル)を含む3発を発射。2日も弾道ミサイルなど20発以上を発射するなど、ミサイル発射は今年だけで30回を超えているのです。

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挑発行動が続く中、アメリカのワシントンで米韓の国防相が会談を行い、共同声明を発表しました。

アメリカ・オースティン国防長官
「朝鮮半島では大規模な演習を再開し、総合的な即応体制と、必要であれば今すぐにでも戦う能力がある」

韓国・李国防相
「北朝鮮による、いかなる核攻撃も絶対に容認できない。(核攻撃があれば)同盟の圧倒的かつ決定的な対応によって、金正恩政権は終末を迎えることになることを確認した」

7回目の核実験の懸念も高まる中、北朝鮮を強く“けん制”しました。こうした“けん制”の効果について、専門家は、アメリカがどれだけ“にらみ”をきかせても、現状「けん制の効果は薄い」と指摘しています。

北朝鮮政治が専門の慶応義塾大学・礒崎敦仁教授
「日米韓が3か国で強い非難を発信しているんですけども、むしろ北朝鮮の反発を招いてしまっているという悪循環に陥ってしまっていますよね」

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緊張感が高まる中で、課題が浮き彫りとなったのが全国瞬時警報システム(=Jアラート)です。

松野官房長官
「Jアラートの送信時間をいっそう早めることなどについて、関係省庁が連携し、システム改修も含めた改善策を検討をしています」

システムの改修など、改善策を検討しているとしています。

来週からは韓国軍が別の演習を行う予定で、再び、北朝鮮が反発する可能性があるため、引き続きミサイルへの警戒が必要です。

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