ワクチン争奪戦激化…WHO事務局長が批判
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、WHO(=世界保健機関)が緊急事態宣言を出してから30日で1年になります。テドロス事務局長は、激化するワクチンの争奪戦を批判しました。
WHOは去年1月30日、新型ウイルスの感染拡大を受け、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。テドロス事務局長は29日の会見で、「この2週間で最初の半年よりも多くの感染者が出ている」と述べ、感染拡大の速さに強い懸念を示しました。また、EUなどで激化しているワクチンの争奪戦について批判しました。
テドロス事務局長「ワクチンナショナリズム(国家主義)は短期的な政治目的の達成には役立つかもしれないが、それは近くしか見ておらず、自滅的だ」
さらに、ワクチンの争奪戦によって、3つの大きな問題が生じるとして、『モラルの欠如』と『パンデミックの継続』、『世界経済の回復の遅れ』をあげ、各国に協力を呼びかけました。