武漢 WHO調査団、動物感染症対策機関へ
新型コロナウイルスの調査で中国・武漢を訪れているWHO=世界保健機関の調査団は2日、訪れた施設で防護服を着た作業をするなど、調査は専門的な領域に入り始めています。
調査団が訪れたのは、動物の感染症対策の機関で専門的な実験室も備えています。今回の調査は、動物からヒトへの感染経路の解明も大きなテーマです。メンバーの一人によると、湖北省内で家畜感染症の動向を調査する専門家と会議を行ったということです。
1日も感染症の専門機関2か所にあわせて7時間以上滞在するなど、調査はより専門的な領域に移っています。
また、中国メディアによりますと、調査団は今週中に市内のウイルス研究所を訪れるということです。研究所ではコウモリ由来のウイルスを研究し、バットウーマンとの異名を持つ石正麗研究員とも面会するということです。
今回の調査についてWHOの感染症の専門家は1日、「中国側と生産的な話し合いをし詳細な情報が手に入った」として、成果を強調しました。
一方で、アメリカのブリンケン国務長官は、中国側の対応が不十分だと批判しました。
ブリンケン国務長官「今日に至っても、中国は国際社会に必要な情報を提供すること、専門家を中国に受け入れることに関し基準をはるかに下回っている」
NBCテレビのインタビューでブリンケン長官は、「透明性の欠如は深刻な問題で、継続している」と批判し、中国にさらなる情報公開を求めました。