中国高官「香港は愛国者が統治するべき」
中国政府の高官が22日、「香港は愛国者が統治するべき」と言及し、今後、香港政府の重要ポストを選ぶ選挙制度を中国側が主導して変更する方針を示しました。
中国政府で香港政策を担当する香港マカオ事務弁公室の夏宝竜主任は、22日に開かれたセミナーの中で、「香港の統治は愛国者が行うべき」と述べた上で、今後は行政、立法、司法機関などの重要ポストに「愛国者」だけが就任できるよう香港の選挙制度を変更する方針を示しました。愛国者の定義について、夏主任は、中国政府に忠誠を示し、国家の安全に危害を与えない者と説明していて、民主派の排除を示唆しています。
これに対し、香港の民主派議員は「愛国者の定義は主観的で、香港の選挙はすべて中国政府の思う通りになる」と懸念しています。
香港では今年9月に立法会議員選挙が予定されていますが、民主派が多くの議席を得るとみられていて、中国政府としては、選挙制度を変えることで、民主派の影響力を抑え込む狙いがあるとみられます。