ナワリヌイ氏毒殺未遂 米国が対ロシア制裁
アメリカのバイデン政権は2日、ロシアの野党指導者、ナワリヌイ氏の毒殺未遂事件をめぐり、ロシア政府高官7人に対し、資産凍結などの制裁措置を発表しました。
アメリカ政府高官は、ロシアのFSB(=連邦保安局)が、猛毒の神経剤ノビチョクを使ったと断定した上で、これに関連して、ロシア政府の高官7人に対し、アメリカ国内での資産凍結と取引禁止の制裁措置を発表しました。また、生物化学兵器の製造に関与したとして14の団体も制裁リストに加えるとしています。
高官は、「ロシアの行動が責任ある国家に求められる一線を越える時、代償を払わせることを明確にする必要がある」と述べています。バイデン政権として、初めての対ロシア制裁で、制裁を見送っていたトランプ前政権との違いも鮮明にした形です。
また、EU(=ヨーロッパ連合)も2日、ナワリヌイ氏の拘束などをめぐり、ロシアへの追加制裁を実施したと発表しました。重大な人権侵害に関与したとして、検事総長ら高官4人に対し、EU域内の渡航禁止や資産の凍結などを科したということです。これに対してロシアは「相互主義に基づき報復を行う」と反発しています。