中国・全人代 経済成長率目標「6%以上」
中国の国会にあたる全人代(=全国人民代表大会)が開幕し、去年は見送られた経済成長率の目標を6%以上としました。北京から中継です。
中国は今年、共産党創立100周年を迎え、重要な節目の年と位置づけられる中での全人代となっています。
今回の全人代は習近平指導部の権力強化へとつなげる舞台とするため、新型コロナウイルスの抑え込みに成功したことが強くアピールされました。
中国・李克強首相「昨年は新中国の歴史上、極めて尋常ではなかった。習近平同志を核心とする党中央の力強い指導のもと、全国民は粘り強く奮闘した」
李克強首相は演説で、新型ウイルスの影響により去年は示さなかった経済成長率の目標を、今年は6%以上と示しました。世界各国が新型ウイルスによる影響に苦しむ中、経済回復を実現している姿を前面に押し出し、中国共産党による一党支配の正当性、そして、習主席への支持を高める狙いがあるとみられます。
そして、香港の選挙制度を見直して民主派を排除する案についての説明が行われ、審議に入りました。この中では見直しの目的について「香港が愛国者によって統治されることは国家主権の維持に利益となり香港の繁栄に有益だ」と述べました。選挙制度の見直し案は、全人代が閉幕する11日に承認される見通しで、国際社会からの懸念の声がさらに強まりそうです。