【中継】韓国・尹大統領、逮捕されても“失職せず”混乱長期化も
韓国の尹錫悦大統領による非常戒厳をめぐり、捜査を進めている合同捜査本部は、内乱の疑いで大統領の逮捕状を請求し、裁判所で請求を認めるかどうかの審査が行われています。ソウル支局の横田明記者に聞きます。
――尹大統領が自ら裁判所の審査に出席した背景には何があるのでしょうか。
自らが宣言した戒厳の正当性、さらに、内乱罪には当たらないという主張を強調する狙いがあるとみられます。
尹大統領の弁護士は18日、本人に対し、「法廷に直接出席し、堂々と対応した方が良い」と提案し、これを本人が受け入れたと説明しています。
尹大統領は一貫して、「戒厳は統治行為で、内乱罪には当たらない」としています。こうした主張や逃亡の恐れがないことを訴え、なんとか逮捕は免れるかたちに持って行きたい狙いとみられます。
――逮捕されると尹大統領はどうなるのでしょうか。
現職大統領であり続けることには、変わりありません。
尹大統領は逮捕されれば、最長で来月3日まで勾留され、取り調べを受けます。
さらに、その後、起訴されれば、勾留された状態は最長で6か月続きます。
尹大統領は国会で弾劾訴追案が可決されたことで、職務は停止されていますが、現在、憲法裁判所で進められている弾劾審判で罷免すると判断されなければ、大統領職にとどまったままです。
週明けにはトランプ次期大統領が就任するなど国際社会が大きく動く中、首脳外交を担う大統領が長期間、表舞台に立てない状態が続くことになり、混迷を極める韓国政治の状況に人々の怒りもさらに高まっています。