アメリカやEU（＝ヨーロッパ連合）などは、「スイフト」と呼ばれる世界の銀行決済システムからロシアを排除することで合意したと発表しました。

アメリカとヨーロッパはついに、対ロシア制裁の「切り札」とされてきた「スイフトからの排除」に踏み切りました。

今回の措置では、世界の銀行の決済システム「スイフト」から特定のロシアの銀行を排除します。これにより、ロシアは国際取引、つまり国をまたいだ資金の決済ができなくなります。

対象となる銀行など、具体的な内容は今後数日で決めて実施するとしていますが、焦点となるのは、ロシア経済を支えるエネルギー分野の取引まで排除するのかどうかです。

エネルギー分野の取引ができなくなると、ロシアからの天然ガスの輸入に依存するドイツやイタリアなどがエネルギー不足に陥る可能性があるほか、アメリカでも、インフレによって上昇しているエネルギー価格がさらに高騰する可能性があります。

こうした経済への大きな影響を覚悟の上で、どこまでロシアに強い措置を取れるのか、アメリカ政府高官は「週末に見極める」としています。