IAEA 核兵器級に近い濃縮ウラン粒子発見の核施設「ほぼ1日おきに査察」で「合意」強調も…イラン側は一部否定
IAEA(=国際原子力機関)のグロッシ事務局長は6日、核兵器級に近い濃縮ウラン粒子が見つかったイランの核施設について、「ほぼ1日おきに査察が入る」ことでイラン側と合意したことを強調しました。一方、イラン側はIAEAとの合意内容の一部を否定していて、監視の強化につながるのかは不透明な情勢です。
イランの核施設をめぐっては、IAEAが先月末、イランの地下施設で83.7%の濃縮ウラン粒子が検出されたと明らかにしました。これは、核合意が定める上限3.67%を大きく上回り、核兵器の製造が可能となる90%に近い値で、懸念が高まっていました。
こうした動きを受けて、IAEAのグロッシ事務局長は4日、イランの首都テヘランを訪問し、撤去されていた監視カメラを再び設置することを含めたウラン濃縮関連施設への監視の強化などでイラン側と大筋合意しました。
グロッシ事務局長は、「合意は大きな変化だ」としていて、6日の記者会見でも、「今後、ほぼ1日おきに査察が入る」と述べ、監視を強化することを強調しました。
しかし、イラン側は「新たな監視カメラを認めていない」などと合意内容の一部を否定していて、監視の強化につながるのかは不透明な情勢です。