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ミャンマー 抗議活動を弾圧 114人死亡

2021年3月28日 6:41

ミャンマー軍は27日、「国軍記念日」の式典で軍事パレードを行いました。反発する市民らの抗議活動を治安部隊が弾圧し、114人が死亡しました。

式典は首都ネピドーで開かれ、軍トップのミン・アウン・フライン総司令官が演説で、去年の総選挙で不正があり、クーデターは「避けられなかった」とあらためて正当性を主張しました。軍事パレードで武力を誇示する一方で、演説では「社会と経済の発展を確かなものにする」と国民に訴えました。

こうしたなか、反発する市民らは各地で抗議デモを行いました。式典の前に軍は国営テレビを通じて、「若者が暴動に参加しようとしているが、頭や背中を撃たれる危険性がある」と警告していました。治安部隊は武力でデモを弾圧し、地元メディアは、複数の子どもを含む114人が殺害されたと伝えています。

現地の人権団体によりますと、クーデター以降、26日までに少なくとも328人が死亡していますが、一日の犠牲者としては最悪規模となります。

一方、治安部隊による弾圧で多くの犠牲者が出たことを受けて、国連のグテーレス事務総長は27日、「最も強く非難する」とする声明を発表し、「毅然とした国際的な対応が必要だ」と述べました。

また、軍に対して暴力や弾圧をやめるよう求めた上で、「深刻な人権侵害を行った者は、責任を負わなければならない」と訴えました。