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韓国・元慰安婦裁判 原告の訴え退ける判決

2021年4月21日 11:05

韓国で、元慰安婦の女性らが日本政府を相手取り、損害賠償を求めた裁判で、21日、韓国の裁判所は原告側の訴えを退ける判決を言い渡しました。1月に確定した別の裁判の判決と、逆の判断が示された形です。

この裁判は2016年、元慰安婦の女性と遺族ら20人が「反倫理的な犯罪について日本の法的責任を明確にする」として、日本政府を相手取り、日本円にして総額およそ2億9000万円の損害賠償を求めて訴えを起こしていたものです。

日本政府は、国際法上、外国政府が他国の裁判で被告にはならないとする「主権免除」の原則から訴えは却下されるべきと主張し、これが争点になっていました。21日の裁判で、ソウル中央地裁は原告側の訴えを退けました。

今年1月、別の原告による同様の裁判では、原告側の訴えを全面的に認め日本政府に賠償を命じる判決が確定していますが、同じ裁判所が逆の判断を示した形で、波紋が予想されます。

この裁判の判決は本来、1月に言い渡される予定でしたが、裁判所が「追加の審理が必要」だとして判決期日を取り消し、先月、弁論を再開。その際、裁判長以外の2人の裁判官が交代していました。