韓国外務省「責任の痛感を」“慰安婦訴訟”
韓国で、元慰安婦の女性らが日本政府に損害賠償を求めた裁判で、韓国の裁判所は原告側の訴えを退ける判決を言い渡しました。日本政府に賠償を命じた1月の裁判とは逆の判断が示されました。
この裁判は、元慰安婦の女性ら20人が日本政府に損害賠償を求めていたものです。
21日、ソウル中央地裁は、外国政府が他国の裁判で被告にはならないとする「主権免除」の原則を認め、原告側の訴えを退けました。また、2015年の慰安婦問題をめぐる日韓合意についても国家間の合意だと認定した上で、「相当数がお金を受け取り」救済手段になったとの認識も示しました。
原告側弁護士「到底納得しがたい判決で、すぐに元慰安婦女性たちと相談して控訴するか決める」
慰安婦問題をめぐっては今年1月の同様の裁判で、今回とは逆に、日本政府への賠償を命じる判決がすでに確定していて、裁判官によって判断が分かれた形です。
21日、韓国外務省は、判決の詳細は把握中としながらも「我が政府は被害者中心主義の原則によって、被害者が名誉と尊厳を回復するための努力を尽くしていく」とコメント。その上で日本側に「責任の痛感と、反省の精神に符合する歩みを見せるよう」求めました。